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FX詐欺の被害者になりやすいのは「大学生」?狙われる理由と騙されないための方法

近年、老後の生活などの目的でFX取引などで資産形成を考える人が増えています。
FX取引とは、「外国為替証拠金取引(Foreign Exchange)」のことを指し、「FX」や「外為」とも呼ばれています。
違う国同士の為替(日本円と米ドルなど)の相場変動を予想し売り買いすることで利益を求める取引です。
少額の投資で大きな利益が得られ、インターネットで取引が完結する手軽さから学生や主婦などにも取引を始める人が増えています。
それに伴い、FX初心者を狙った「FX詐欺」被害も増えています。
中でも大学生をターゲットに狙った詐欺が急増しているため、注意が必要です。
【この記事でわかること】

  • 大学生がFX詐欺に狙われる理由
  • FX詐欺の流れや手口
  • 大学生がFX詐欺被害にあわないためにできること

大学生がFX詐欺の被害者になる事例が増えている?理由について


FXを始め、投資に関連する詐欺は近年急増しています。
その中でも大学生を狙った詐欺犯罪が増えていることがで、金融庁からも「バイナリーオプション取引にあたって注意してください」と注意喚起されています。
ではなぜ大学生をターゲットとしたFX詐欺が増えているのか、以下の理由を詳しく解説します。

  • お金がない状態の大学生が多い
  • お金や投資に関する知識があまりない人が多い
  • 友人や知り合いを誘ってもらえるのを期待している
  • 親の目の届かない場所に引っ越している人が多い
  • 「夢のため」「将来のため」という言葉に騙されやすい

お金がない状態の大学生が多い

日本において大学生は年齢では「成人」になり、学生といえども大人として扱われることになります。
飲酒や喫煙も許され、選挙権を得ることもでき、親の同意を得ず行動することも増えるでしょう。
そんな時、お金が必要になる場面も増えてきます。
そのために、アルバイトなど空き時間で収入を得る大学生が多いのですが、大学生の本分は学業のため収入には限界があり満足する額が稼げないという悩みをよく聞きます。
FX詐欺はそんな大学生の悩みにつけ込んで「簡単」「短時間で稼げる」「元金が少額」などと謳い、お金を騙し取るのです。

お金や投資に関する知識があまりない人が多い

今の日本の教育課程で、一般の学校の授業の中で経済や投資について深く学ぶ機会は多くありません。
投資についても概要や種類などを学ぶことはできても、教師は投資家ではないため実際に投資する場合の具体的な方法や選び方まではわからないでしょう。
そのため、お金や投資に関する知識が豊富な相手の話を鵜呑みにして「自分でも稼げる」と思ってしまうのです。
社会経験も少ないため、詐欺についてもニュースで見たことがある程度で、自分が被害に遭うという危機感を持ちにくく警戒心が少ないことも、大学生が被害に遭いやすい理由の一つです。

友人や知り合いを誘ってもらえるのを期待している

FX詐欺の手口として、最初は利益を出し信用させ、さらに高額投資をさせてからお金を騙し取ることがあります。
利益を出した段階で、ターゲットに「周りにも教えてあげてみんなで稼ごう」と友人や知り合いを誘うよう持ちかけるという悪質な詐欺師もいます。
FX詐欺師は「大学生はお金がない」という前提で詐欺を仕掛けるため、1人から高額を騙し取るよりも多くの人数から少額ずつ騙し取ろうとするのです。
大学生は学校内やアルバイト先などで多くの人と出会う機会が多く、友人や知人が自然と増えることを想定しているからです。

親の目の届かない場所に引っ越している人が多い

大学に入って初めて親元を離れて生活する、という人は多いでしょう。
親と同居していれば、すぐに相談できたり親の方から「何か怪しい」と気づいてくれることもありますが、親の目の届かない場所では自分で判断することが増えてきます。
18歳になればクレジットカードを親の同意なしで作れるようになり、キャッシングやローンも可能になります。
生活のためのお金の管理を自分でするという経験も少ないため、お金を自由に使えることも詐欺師に狙われる理由の一つです。

「夢のため」「将来のため」という言葉に騙されやすい

大学生活では、身分は学生であるけれど年齢は成人に達しているという不安定な環境や、親元を離れて生活してアルバイトしてもお金が足りないという現実から、漠然と「将来に不安」を感じることがあるでしょう。
また、将来自分がなりたい、やりたいことが実現できるのかという不安も感じやすいかもしれません。
そんな不安の中「夢や将来のために投資しよう」と持ちかけられると、お金を得て安心したいという気持ちから騙されやすくなる可能性があります。

FX詐欺に遭う流れは?段階別に注意点も解説


FX詐欺はグループでの犯行であることが多く、段階的に担当者を変えて手順を踏んで最終的にお金を騙し取る手口が使われることがあります。
大学生をターゲットにしたFX詐欺にもこの手口が使われることがありますが、他にもわかりやすい特徴や流れがあるのでしょうか?
段階ごとの注意点についても解説しますので、FX詐欺を見分ける参考にしてくださいね。

STEP1:SNSや先輩の紹介などで出会う

FX詐欺のきっかけで最も多いのが、大学やバイト先の先輩や友人からの勧誘です。
「短時間で簡単に儲かる」「バイトより稼げる」など、まずお金が簡単に手に入るメリットで誘い出し、次の段階へ誘導する段階です。
先輩や友人に直接勧誘されると断りにくい、と思うでしょうが、簡単にお金が手に入るという話は誰から聞いても信用してはいけません。
「興味がない」ときっぱり意思表示することが大切です。
また、SNSの広告やマッチングアプリで出会って勧誘する方法も増えています。
セミナーへの出席などを勧誘されたら要注意です。

STEP2:将来への不安を煽るような説明をしてくる

勧誘に応じると「詳しい人を紹介する」「聞けば絶対儲かるセミナーへ行こう」などと説明を受けるよう勧められます。
親しみやすい雰囲気で、世間話やターゲットの趣味の話などから入り緊張感や警戒心を薄くした後、「今後の人生設計や将来のためには普通に働いては足りない」と不安を煽ってきます。
「この方法なら絶対儲かる」などどメリットだけを伝えてきたら、FX詐欺だと思って間違いないでしょう。
有料セミナーや情報商材を「今日だけの特別価格」「数量・人数限定」だからと即決させようとするのも詐欺の特徴です。

STEP3:ローンやカードを作るなどで投資させられる

2022年4月の法改定で、成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、大学入学すぐの学生でも親の同意なしでクレジットカードを作ったりローンを組むことができるようになりました。
そのため手持ちの現金がなくても投資のための支払いができることから、成人したばかりの学生を狙った詐欺が急増しています。
「この金額を買えば〇〇円儲かる」と成功報酬を提示することで損がないと錯覚させることと、カードやローンは現金のように使った実感が出にくいことから、つい契約や投資をしてしまうケースが増えています。
カードやローンを使ってFXをすすめられたら、詐欺を疑いましょう。

大学生がFX詐欺の被害者にならないためにできること


FX詐欺被害に遭ったと気付くのは以下のような事態になってからがほとんどです。

  • 実際にFX取引を始めて、アプリ上では儲けが出ているのに実際お金を引き出そうとしたら引き出せない
  • 購入した情報商材がまるで役に立たない
  • 有料セミナーが開催されない

お金を支払ってしまうと、取り戻すことは難しいため、被害に遭う前に回避することが大切です。
FX詐欺の被害者にならないために重要なことをまとめました。

  • 「怪しい」と思った時点で周囲に相談してみる
  • 相手の情報や投資の話など自分でも調べてみる
  • 簡単に稼げる方法はないのだと心得ておく
  • SNSで出会った場合は相手をブロック・通報する<
  • 「絶対」「誰でも」というワードには注意する

被害に遭ってからでは遅いので、気づいた時点でできることを始めましょう。

「怪しい」と思った時点で周囲に相談してみる

FX詐欺の3段階において、いずれにおいても「怪しい」と思った時点で周りに相談しましょう。
家族や友人に相談できない場合は、金融庁が設けている「金融サービス利用者相談室」、国民生活センターの「消費者ホットライン」などの相談窓口や、詐欺相談件数の多い弁護士などに相談することをおすすめします。
実際にお金を騙し取られてしまったら、警察に被害届を出すことも検討しましょう。

相手の情報や投資の話など自分でも調べてみる

金融庁に登録されたFX取引業者は、金融商品取引法の規制で適正な営業行為が保証されています。
しかし、FX詐欺で利用される業者は未登録であったり実在しないため、取引業者について調べてみましょう。
金融庁の登録取引業者は金融庁のHPで確認できるので、自分で調べることができます。
中には金融庁のHPを偽造し、登録業者だと信じ込ませたり、実在の登録取引業者のHPを偽造し一見解らないように偽サイトへ誘導する手口もあります。
相手の指示したURLやサイトを信用せず、自分で調べ直して正しい情報か確かめましょう。

簡単に稼げる方法はないのだと心得ておく

FX詐欺師は言葉巧みにお金を騙し取ろうと誘ってきます。
「働かなくても稼げる」「損することはない」などど簡単にお金が稼げることを強調しますが、FXには為替変動や金利変動といったリスクがあり、必ず儲かると確約されたものではありません。
「見るだけで必勝法がわかる」などの情報商材も、実際に使えるものではないと思っておくべきです。
甘い話には裏がある、というのはいつの時代も心しておくことが大切です。

SNSで出会った場合は相手をブロック・通報する

外出や会食の自粛の風潮が広まってから、SNSやマッチングアプリを利用して出会いを求める人が増えています。
特にマッチングアプリでは、目的に応じた出会いを求めるのに便利と大学生の間でも利用者が増えています、
同時に詐欺のターゲットを探すために使われることも増え、SNSやマッチングアプリでの出会いには注意が必要になってきました。
SNSやマッチングアプリ上の詐欺師は、モデルのような外見の人物の写真を勝手に利用したり、職業を実業家や金融関係と偽りFX取引に興味を持つよう誘ってきます。
メッセージ上でFX取引に勧誘されたら、まず詐欺と考えて良いので相手をブロックしサイトに通報しましょう。

「絶対」「誰でも」というワードには注意する

先述の通り、FX取引にはリスクが伴います。
リスクの説明をせずに「絶対」「誰でも」稼げると言ってくるのは間違いなく詐欺です。
というのも、金融商品取引法という法律で、不確実なことについて断定的に述べて勧誘することを「断定的判断の提供」として禁止されているからです。
(金融商品取引法38条、商品取引所法214条1号、海外商品市場における先物取引の受諾等に関する法律(通称「海先法」)10条1・2号)
「絶対」や「誰でも」というワードを聞いたら、それ以上話を聞かず、勧誘をきっぱり断りましょう。

まとめ|大学生はFX投資の被害に遭いやすいので注意


2022年の法改定で成人年齢が18歳に引き下げられた影響もあり、大学生のFX詐欺被害が増えています。
将来への不安や自分の夢実現のため、簡単にお金が稼げるという誘い文句につい耳を貸したくなることでしょう。
しかし金融商品に「絶対」はありません。
自分の身は自分で守れるよう、被害に遭わないよう気をつけることが大切です。
しかし、「FX詐欺なのかわからない」「勧誘を断るのに困っている」という場合は、1人で考えずにすぐに他者に相談しましょう。

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